何回教えても覚えられないことを、その人の責任にするのではなく、
教える側の問題と捉えた。
仕事に集中できるように、6S運動を率先して規律も整えた。
さて、その後は!
というのが今回なのですが、
指導手法の前に、やはりまた院長の率先垂範がポイントになります。
指導についてもうまく好転していくまでは、
指導にかける時間や手間はあえて取るという姿勢が必要になります。
「このマニュアルを読んでおくように」
「先輩の○○さんに付いてやり方を覚えるように」
という雑な教え方では、優秀な人以外は成長しません。
そのうえで、教えるコツについてお伝えします。
それは、次のことを明確にすることです。
1)「いつ」教えるのか?
2)「誰が」教えるのか?
3)「何を」教えるのか?
4)「試験」はどうやって行うか?
この1)~4)までを予め明確にして、
教える側にも教わる側にも伝えておくのです。
例えば、新人が入社した時に
初日は、院長が「医療人としての心がまえ」や「報連相」について、
二日目は、スタッフAさんが「掃除の仕方」について、
三日目は、スタッフBさんが「器具の場所」についてそれぞれ教える。
そして、翌週に「掃除の仕方」について実技テストをするといった具合です。
マニュアルを作成しているところは多いと思いますが、
ここまで役割分担をして、テストをしているところまでは少ないと思います。
私たちが学校で分からないことを教わった時を想像してもらうと道理がいくと思います。
時間割があって、担任に教わって、最後にテストがありましたね!
この教育システムを構築すると、
・教え漏れがなくなる
・誰が教えてもある程度標準化できる
・教わる側も何をいつ学べばいいのかの全体像がわかる
といった効果が表れます。
素晴らしいですね!
覚えの良いスタッフは、すぐに育ちますし、
そうではないスタッフも、この教育システムに則って育っていきます。
もし、それでも覚えが良くない場合はどうすればよいか?
そのようなケースも実際にあります。
その時は、教える内容をもっと細分化できないかを考えてみてください。
普通の人なら3ステップで覚える内容を、
もっと細かく10ステップくらいに分解して
1つずつステップを上っていくイメージで丁寧に教えてあげる。
ここまでやって、それでも出来ない場合、
ここからは院長先生の方針にもよりますが、
私が経営者なら他に向いている職業があるのではないかと勧めます。
「適材適所」で、その方に相応しい仕事が用意できるならばその仕事をお願いしますが、
中小規模の企業であれば、必要のない業務を無理に作ることにも成りかねません。
中小企業としては、
「適所適材=つまり初めに業務ありきでそこに人材を当てはめていく」考え方を
現実的に取っていく段階が、ここまで来た時の判断だと考えます。
ご参考いただければ幸いです。
この記事へのコメントはありません。